Mission
"人、地域、文化のつながりの中で生きるコミュニティブランド"へ
ムーンスターは、創業者の“御誂向御好次第(おあつらえむきおこのみしだい)”という言葉を大切にしながら、子どもから大人向けまで、148年以上にわたって靴をつくってきたブランドです。2019年、ブランドの根底にある思想について社員のみなさんと一緒に考え、つくったのが、“使われてこそ価値のあるものをつくりたいと思っています”というブランドメッセージです。そして、2020年にはこの思想を土台に、"人、地域、文化のつながりの中で生きるコミュニティブランド"を目指し、ものづくりやその周辺にある価値観をていねいに共有し、使うことについて考えていく場所"In Use"を公開しました。その延長線上で、ムーンスターの旗艦店がどうあるべきか一緒に悩み、考えていくことになりました。
Idea
使い方の余白
まず考えたのは、使われてこそ価値のあるものをつくるムーンスターにとって、お店の在り方や佇まいは、開かれたものであるべきなのではないか、ということでした。そして対話を重ねる中で行き着いたのは、ムーンスターのものづくりは、作り手が意図する使い方だけではなく、使い手に使い方の余地を残すことを大切にするというブランドの在り方でした。店舗のコンセプトは、このような思考のプロセスを踏みながら考えていきました。建築・設計はアリソン理恵さん(一級建築事務所ARA)。共同設計に岡野愛結美さん(KONTE)。そして什器製作の多くの部分をムーンスター久留米工場の技術チームにお願いし、靴に使われているゴムやテキスタイル、工場内で使われているスチール素材などを使ったお店をチームで形にしていきました。撮影は栗田萌瑛さんです。
Result
ものづくり、商い、活動の中で育っていくもの
ムーンスターの価値観に共感し、その価値観を一緒に育んでいくコミュニティ。そして、ムーンスターがものづくり・商いの過程で関わるコミュニティ。この2つのコミュニティとつながりながら、店舗でのお客様とのコミュニケーションや、靴の展示・販売以外の様々な活動を通して、暮らしを豊かにするものとはどういうものなのかを考えていく。時間をかけて、その起点としての役割を果たしていくお店になればと考えています。
Client | 株式会社ムーンスター |
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Year | 2022 |
Award |
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Credits | 店舗
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